Dr.Magieの中国日記

3月8日(土)

Magie、「日本式カラオケ」に行く


中国では3月8日は日本の3月3日と同意義で女の子の日なのであります。
しかも、日本では子供だけしか祝うことをしないけど、こちらでは成人の女性を含めて祝うのだそうです。
何をどう祝うかは全然分からないのだけど。
(スイマセン。よく分かっていないです。)






仕事も終わり、土曜の夜だったのでどこかに行こうかな、と思っていたら、
上司から「今晩、飲みに行かない?」 とのお誘いが。
話を聞くと今日は「日本式カラオケ」のオープンの日でそこに大きな花束を持って行かなければならず、一人だと恥ずかしいので一緒に来ない?と、いうことらしい。
面白そうなので一緒に行くことにする。






ここで、「日本式カラオケ」について。
当然、花束持って行くからには普通のカラオケボックスであるわけがない。
日本でいう「スナック」みたいなものかな?
一人のお客に女の子が一人ついて酒を飲む店なのだ。






ちなみに中国の法律では、この手の店(女の子がつく)は違法のはずなのだが、何故か堂々と経営している。






夕食を食べて、花屋に花束を買いに。
二人ともよく分からなかったので店員に日本円で5千円くらいに(中国だとかなりの高額!)見繕ってもらうことにしたのだが・・・






つぼみだけである。
ちょっとぶれていて分からないかもしれないけどほとんど、ユリのツボミ(草色)ばかりである。
要するに、色取りがとことん悪い。
日本でこんな花束持っていったらきっと怒られると思う。(そもそも「花」の束になってないです。)






どっちが好み?
これは店の前にあった、日本円で1,500円くらいのバラがたくさんある花束(手ぶれでほとんど分からないかな?)
どう考えてもこっちの方がはるかに綺麗に映るのだが、店員はユリのツボミの方が女の子は喜ぶと言う。
釈然としないものの、よく判らないので上司と二人で日本人と感覚が違うのだろうか?っと話しながら店に向かう。
(後で、店の女の子に聞いたらやっぱりバラの花束の方が良かったようである。ボラれた・・・。あの店員、今度会ったら皮を剥いでやりたい。)






店に入るとほとんど満席である。この情報が乏しい中国のシンセン市で、どうやって店のオープンの話を聞きつけたのかナカナカ疑問なのだが?






上司は決まった子がいて、当然のごとくその上司の隣に座る。
僕は当然初めてなので決まった子がいるはずもなく一人で飲みながら、手品のネタを仕込んでいると・・・






例によって、女の子が10人くらいぞろぞろと僕の前に並ぶ。
ここで、ウンチク。
この手の店に初めて入ると大体、このように10人くらい(店によって違う。)女の子が並んでその中から一人を選ぶ。
だが実を言うと僕はこの手のことが苦手である。女の子たちを引率してきたチーママに
「日本語が喋れる子は?」
と聞くと、決まって





「全員喋れます。」
(嘘である。ほとんど喋れない子も多い。)





「明るい子は誰?」
と聞くと、決まって





「全員、明るいいい子です。」
(まったく嘘である。第一、客の前に立ちながら愛想笑い一つせず、皆、ボーっと立っているだけだ。)






前に別の店で本当に選ぶのが嫌でジャンケンで勝った子にしたことがあったのだが、
(そこの店のママにあなたみたいな選び方は初めてだと、感心半分、呆れられた。) 
上司の手前、そんなことはできずに一番、端の子を指名。
(後で年齢聞いたら19歳だと・・・)






まあ、それからは普通に飲んで手品して相手を驚かせて喜んでいたのだが・・・
(この辺は、僕の場合はどこに住んでも同じ)











「あなたは結婚していますか?」
ほーら、来やがった!
ここで働いている女の子達のほとんどの最終目的は日本人男性との結婚である。
どう考えても、普通の中国人男性の数倍の給料をもらっている日本人男性の方が結婚後に豊かに暮らせるし、日本国籍を得られれば海外に行くこともたやすい。
特にこの日は周りの客を見渡しても僕が一番若く見える。要するにいいカモなのだ。











「結婚はしてないよ。」と答えると彼女の目がキランと輝く。






そこで、「結婚していないけど恋人はいるよ(嘘)。」というと明らかに消沈した表情になる。
ちょいと可哀想な気がするが彼女たちが好きなのはあくまで僕のお金である。情けをかける必要はないのだ。






そこで、少し愛想とサービスが悪くなった女の子相手に中国語の勉強がてら飲んでいたのだが・・・
ふいにその子が僕の手をとり、手相を見たいと言い出した。
別に構わないとOKしたのだが・・・。






何やら随分、真面目に見るなぁ、と思ったら











「あなたは最初に結婚してすぐ別れる。そして、またすぐに結婚するだろう。」









と、凄いことを言い始め、










「最初の奥さんと別れたら次に私と付き合わないか?」









と、かなり怖い冗談を言い始める。






僕は決して一目ぼれされる美形の人間ではない。
まぁ、怖いけど冗談かな?と思っていたら、











彼女はポケットの中から鍵を出して、









「これが私の部屋の鍵だから、今度、遊びに来ないか?」




・・・・どうやら、本気らしい。






日本でバブル時代に「3高」ってあったのを覚えているだろうか?
高学歴、高収入、高身長の揃った男が結婚の理想とかいう話。
今でこそ、同じ価値観を持った人というのが当たり前だけどちょっと前の日本でも今の中国とある意味同じだったのだよ。






と、いうわけで今の中国の「3高」男である僕としては、(僕の住んでいる地域は平均身長が低いので170cmあれば背が高い方である。) 飲み屋では信じられないくらいモテることがあるのだ(僕の内面性は関係ないらしい)・・・






初対面で部屋の鍵とは・・・
久々に慌てながら鍵を受け取らずに何とか帰る。

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